識者によるおすすめの作品コメント 藤江 通昌
藤江 通昌 Michimasa Fujie
建築家
ESPAD環境建築研究所代表。専門学校ノアデザインカレッジ理事長。
1945年静岡県生まれ。1970年東京藝術大学美術学部建築科卒業。
フェルケール博物館、群馬ガラス工芸美術館などの文化施設のほか、近藤記念館(2010)などを設計。住宅建築も含め幅広い建築活動を行う。
SUN RED RIVER BUILDING(ベトナム、1999)など国内外で建築設計に携わるほか、静岡市清水区、袋井市、群馬県館林市などで都市計画や公園整備にも関わる。
識者おすすめ作家
「富士山と秋の風景」 |
田中 優気 | Masaki Tanaka |
浜松市出身・在中。
切った紙をねじって貼り付けるパーツを作り、下絵を描いた上から様々な色のねじった紙パーツを貼り重ねて表現します。
実に緻密で地道に制作し、色とりどりの一本一本、組み合わさった紙パーツが絶妙な立体感と見事なアート表現を生み出しています。
旅先で見てきた風景を題材とすることも多いです。
識者おすすめのコメント
田中優気さんの作品には、絵を構成する力と、最後まで丁寧に描き上げる強い意志が感じられる。
「富士山や秋の風景」など身近な自然を題材にしながら、木々や草花の色彩まで細やかに描き込み、豊かな感性によって風景を生き生きと表現している。
同じ富士山を描いた作品であっても、「秋の風景」や「レンゲ畑」など、それぞれに異なる表情があり、優気さんが見つめた風景の印象や空気感が作品ごとに新たなかたちで表れている点が印象的である。
見た景色を素直に受け止め、下絵から着色まで一つひとつ積み重ねながら完成へと導いていく姿勢からは、絵に向き合う真摯さと努力が伝わってくる。
また、作品の一枚一枚には作家自身の心の動きや感情が映し出されており、「ほのぼのと」「力強く」「さわやかに」「おだやかに」といった多様な印象を見る者に与えてくれる。
これからも自らの感性を大切にしながら、のびのびとした表現で作品を描き続けていくことを期待したい。